【東京都】風俗営業許可は申請してからどのくらいかかる?55日が目安の理由と開業スケジュールを行政書士が解説

風俗営業許可

東京都でスナック、キャバクラ、ホストクラブなどを開業する場合、

「風俗営業許可を申請してから、どのくらいで許可が出るの?」

という疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。

開業日が決まっている場合、許可が出るまでの期間は非常に重要です。

警視庁の現在の審査基準では、風俗営業の許可について、55日以内を目安としています。

ただし、これは「申請すれば必ず55日で許可される」という意味ではありません。

警視庁も、申請時期などによって処理期間が変動し、個別具体的な処理が必要であるため、標準処理期間を定めることはできないとしたうえで、55日以内を目安としています。また、行政庁の休日はこの期間に含まれません。

この記事では、東京都で風俗営業許可を取得する場合の期間について、申請前の準備から許可までの流れを分かりやすく解説します。

風俗営業許可は「申請したらすぐ許可」ではない

風俗営業許可は、必要書類を警察署に提出すれば、その場で許可されるような手続きではありません。

申請後には、営業所の場所や申請者、営業所の構造・設備、営業方法などについて審査が行われます。

警視庁の審査基準では、風俗営業許可の原権者は東京都公安委員会、申請先は営業所を管轄する警察署の生活安全課とされています。

そのため、開業日を決める場合には、

「申請する日」ではなく「許可を受けて営業を開始できる日」から逆算する

ことが重要です。

東京都の風俗営業許可は「55日以内が目安」

現在の東京都公安委員会の審査基準では、風俗営業の許可について、

55日以内を目安

とされています。

ただし、警視庁は同時に、

  • 申請時期などによって処理期間が変動する
  • 個別具体的な処理が必要
  • 標準処理期間を定めることはできない
  • 行政庁の休日は含まない

としています。

したがって、

「55日たてば必ず許可が出る」

と考えるのは適切ではありません。

あくまで、申請から処理が進む期間を考える際の目安として理解しておくことが大切です。

55日には「行政庁の休日」が含まれない

55日という数字を見ると、カレンダー上で約2か月弱と思うかもしれません。

しかし、警視庁の審査基準では、55日以内という目安について行政庁の休日は含まないとされています。

そのため、

「今日申請したから、55日後には営業できる」

という単純な計算では開業スケジュールを組まないほうがよいでしょう。

特に、年末年始や大型連休などをまたぐ場合には、余裕を持って予定を組むことが重要です。

申請前の準備にも時間がかかる

風俗営業許可で注意したいのは、55日という期間だけではありません。

申請する前にも準備期間が必要です。

警視庁が案内している風俗営業許可の必要書類には、

  • 許可申請書
  • 営業の方法を記載した書類
  • 営業所の使用権原を証明する書類
  • 営業所の平面図
  • 営業所の周囲の略図
  • 申請者に関する書類
  • 管理者に関する書類

などがあります。

法人の場合には、定款や登記事項証明書、役員に関する書類なども必要になります。

つまり、

物件を決める → すぐ申請

というわけではありません。

営業内容や物件、図面、必要書類などを事前に確認する時間も考えておく必要があります。

風俗営業許可の申請から許可までの流れ

大まかな流れを整理すると、次のようになります。

営業内容を決める

まず、

  • どのようなお店にするのか
  • 接待を行うのか
  • 酒類を提供するのか
  • 深夜まで営業するのか
  • 客室をどのように使用するのか

など、具体的な営業方法を整理します。

営業内容によって、風俗営業許可が必要なのか、別の許可・届出が必要なのかが変わる場合があります。

警視庁では、風俗営業について1号営業から5号営業まで、営業内容に応じた区分を案内しています。

物件を確認する

次に、営業予定の物件について確認します。

風俗営業許可では、営業所の所在地や周辺環境、構造・設備などが重要になります。

東京都の条例による営業場所の規制もあるため、

「不動産会社から風俗営業可能と言われたから大丈夫」

と決めつけず、事前に確認することが重要です。

店舗の構造・設備を確認する

風俗営業許可では、店舗の構造・設備についても基準があります。

そのため、内装工事を進める前に、

  • 客室の位置
  • 客室の面積
  • 壁や仕切り
  • 出入口
  • 照明
  • 音響設備
  • その他の設備

などを確認しておくことが重要です。

営業所の構造・設備が風俗営業の種別に応じた技術上の基準に適合しない場合、許可を受けられない場合があります。

必要書類を準備する

物件や営業内容を確認したら、申請に必要な書類を準備します。

特に店舗の平面図や営業所周囲の略図などは、単純に既存の図面を提出すれば終わるとは限りません。

営業内容や店舗の構造に合わせて、必要な情報を整理する必要があります。

管轄警察署へ申請する

準備が整ったら、営業所を管轄する警察署の生活安全課へ申請します。

風俗営業許可の許可権者は東京都公安委員会ですが、申請先は営業所を管轄する警察署です。

店舗の実地調査などを受ける

申請後は、営業所について確認が行われます。

そのため、申請書類だけでなく、実際の店舗が申請内容や基準に適合しているかも重要になります。

内装工事がまだ完了していない状態で申請を急ぐのではなく、許可取得までの工程を考えて準備する必要があります。

審査を経て許可

必要な確認や審査が行われ、基準に適合していると認められれば、東京都公安委員会による許可を受けることになります。

「55日+準備期間」で考えることが大切

風俗営業許可のスケジュールを考えるときは、

55日だけを見ない

ことが重要です。

例えば、

物件調査
↓
営業内容の確認
↓
店舗図面・構造の確認
↓
必要書類の準備
↓
申請
↓
実地調査など
↓
審査
↓
許可
↓
営業開始

という流れで考えます。

申請前の準備にも時間が必要なので、開業日が決まっている場合には、できるだけ早い段階から準備を始めることをおすすめします。

内装工事のスケジュールにも注意

風俗営業許可では、内装工事との関係も重要です。

「先に内装を完成させて、あとから風営法に合わせればいい」

という進め方は、できるだけ避けたほうがよいでしょう。

もし店舗の構造・設備に問題があれば、完成後に追加工事や変更が必要になる可能性があります。

また、風俗営業者が営業開始後に構造・設備を変更する場合にも、変更内容によっては公安委員会の承認が必要となります。

警視庁では、客室の位置・数・床面積の変更、壁や仕切りの変更などについて、軽微な変更を除き、あらかじめ公安委員会の承認を受ける必要があると案内しています。

開業前の内装工事についても、最初から風営法を意識して進めることが重要です。

開業日が決まっているなら早めの相談がおすすめ

例えば、

「12月1日にオープンしたい」

という場合、11月になってから風俗営業許可の準備を始めるのでは、スケジュールに余裕がありません。

風俗営業許可では、申請前にも、

  • 物件の調査
  • 営業場所の確認
  • 周辺施設の確認
  • 営業内容の確認
  • 店舗図面の作成・確認
  • 必要書類の取得
  • 内装工事

など、さまざまな準備があります。

そのため、開業日が決まっている場合は、開業直前ではなく、物件を検討している段階から相談することをおすすめします。

「55日より早く許可が出ることはある?」

55日はあくまで目安です。

そのため、「必ず55日かかる」という意味でもありません。

一方で、

「早く申請すれば必ず早く許可される」

とも言い切れません。

申請内容や営業所の状況、確認・審査の進み方などによって処理期間が変動するためです。

そのため、開業日を決める際には、

「最短で許可されること」を前提にスケジュールを組まない

ことが大切です。

書類に不備があるとスケジュールにも影響する

申請書類に不足や不備があれば、その確認や補正などが必要になる場合があります。

風俗営業許可では、申請書だけではなく、営業方法、店舗の使用権原、平面図、周囲の略図、申請者や管理者に関する書類など、多くの資料を準備します。

そのため、

「とりあえず申請して、足りない書類は後から出せばいい」

という考え方ではなく、できるだけ申請前に必要書類を整理しておくことが重要です。

風俗営業許可のスケジュールを組むときのチェックリスト

開業前には、次の項目を確認しておきましょう。

物件について

□ 風俗営業が可能な場所か確認した

□ 用途地域などを確認した

□ 周辺施設を確認した

□ 賃貸借契約・使用権原を確認した

店舗について

□ 営業内容を決めた

□ 客室やカウンターなどの配置を確認した

□ 構造・設備の基準を確認した

□ 内装工事の内容を確認した

申請について

□ 必要書類を確認した

□ 店舗の平面図を準備した

□ 営業所周囲の略図を準備した

□ 管轄警察署を確認した

□ 開業日から逆算して申請時期を考えた

特に重要なのは、物件契約・内装工事・許可申請の順番を間違えないことです。

東京都で風俗営業許可を検討している方へ

風俗営業許可は、申請してからすぐに営業を始められる手続きではありません。

東京都では、現在の警視庁の審査基準上、55日以内が目安とされていますが、これは固定された許可日を意味するものではありません。申請時期などによって処理期間が変動し、行政庁の休日も含まれません。

さらに、申請前にも物件調査、営業内容の確認、店舗図面の作成、必要書類の準備などが必要です。

そのため、

「いつ申請するか」よりも、「いつから準備を始めるか」

が重要になるケースもあります。

当事務所では、東京都内で風俗営業許可を検討している方について、物件の確認から営業内容、必要書類、店舗図面、申請手続きまでサポートしています。

「○月に開業したいけれど、今から間に合う?」

「これから物件を契約するが、いつ頃から準備すればいい?」

「内装工事と許可申請をどういう順番で進めればいい?」

といったご相談にも対応しています。

開業日が決まっている方は、できるだけ早めにご相談ください。


この記事のポイント

  • 東京都の風俗営業許可は55日以内が目安
  • 55日は「必ず55日で許可される」という意味ではない
  • 行政庁の休日は55日の目安に含まれない
  • 申請前にも物件・営業内容・図面・必要書類などの準備が必要
  • 内装工事は風営法上の構造・設備を確認してから進めることが重要
  • 開業日が決まっている場合は、開業日から逆算して準備する
  • 物件契約前から風俗営業許可を意識しておくと安心
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