「遺言書って、お金持ちが書くものですよね?」
これは、私が日常的によく聞く言葉です。
確かに、テレビやネットでは資産家の相続トラブルが目立ちます。
しかし実際には、相続トラブルが起きやすいのは“ごく普通の家庭”です。
「うちは財産が少ないから大丈夫」という誤解
・自宅の土地と建物
・預貯金が少し
・相続人は配偶者と子ども数人
このようなご家庭はとても多いと思います。
そして多くの方が
「家族仲はいいし、話し合えば決まる」
と考えています。
しかし、相続が始まると状況は一変します。
実際によくある相続のケース
たとえば、次のようなケースです。
- 被相続人:父
- 相続人:母・長男・次男
- 財産:自宅不動産+預貯金少額
遺言書はありません。
法律上は、全員で話し合って(遺産分割協議)決めることになります。
しかしここで問題が起こります。
- 母は「この家に住み続けたい」
- 長男は「自分が実家を継ぐつもりだった」
- 次男は「公平に現金でもらいたい」
誰も間違ったことは言っていません。
それでも、話し合いは簡単にはまとまりません。
なぜ遺言書がないと揉めやすいのか
理由は大きく2つあります。
① 法定相続は「公平」ではあっても「納得」ではない
法律で決められた割合は、感情や事情までは考慮してくれません。
- 介護をしてきた人
- 実家を守ってきた人
- 遠方で関われなかった人
それぞれの想いがぶつかります。
② 感情の問題が必ず出てくる
相続は「お金の話」であると同時に、
家族関係の問題でもあります。
「自分は大切にされていなかったのではないか」
そんな気持ちが、争いに発展することも少なくありません。
遺言書があれば防げたこと
もし、遺言書があればどうでしょうか。
- 誰に、何を、どのように残すのか
- なぜその分け方にしたのか
これを事前に示すことができます。
遺言書は、単なる財産分配の書類ではありません。
家族への最後のメッセージでもあります。
「ありがとう」「頼んだよ」という気持ちを、形として残すことができるのです。
まとめ:遺言書は“家族のため”に書くものです
遺言書は、亡くなった後のためだけのものではありません。
残された家族が困らないための準備です。
「まだ早い」と思っている今こそ、
一度立ち止まって考えてみる価値があります。
遺言書は、書くことよりも「どう書くか」が重要です。
ご家庭ごとの事情に合わせて整理することが、将来の安心につながります。
ご相談について
「遺言書が大切なのは分かったけれど、
何から考えればいいのか分からない」
これは、多くの方が感じていることです。
遺言書は、法律の形式を整えること以上に、
ご家族の状況や想いをどう反映させるかが重要になります。
当事務所では、
- ご家族構成や財産状況の整理
- 将来起こり得るトラブルの確認
- 想いをきちんと形にするための遺言書作成支援
を、一つひとつ丁寧にお手伝いしています。
「まだ具体的に決まっていない」
「今すぐ作成するかは分からない」
そのような段階でも問題ありません。
まずは情報整理のためのご相談遺言についてお悩みの方は、
お気軽にお問い合わせください。

