「遺言書を作った方がいいとは聞くけど、公証役場で何をするのかよく分からない」
相続や遺言のご相談で、非常によく聞くお悩みです。
この記事では、公証役場で公正証書遺言を作成する流れを、初めての方にも分かるように、順を追って解説します。
そもそも公正証書遺言とは?
公正証書遺言とは、公証人が関与して作成する遺言書です。
主な特徴は次のとおりです。
- 公証人が内容を確認するため、無効になりにくい
- 原本は公証役場で保管され、紛失・改ざんの心配がない
- 家庭裁判所での「検認」が不要
「確実に遺言を残したい」「相続トラブルを防ぎたい」という方に、最も選ばれている遺言書です。
公証役場で公正証書遺言を作る全体の流れ
大まかな流れは、次の6ステップです。
- 遺言の内容を考える
- 必要書類をそろえる
- 公証役場へ事前相談・予約
- 公証人との打ち合わせ
- 公証役場で遺言書を作成
- 正本・謄本を受け取る
それぞれ詳しく見ていきましょう。
① 遺言の内容を考える
まずは、誰に・何を相続させたいかを整理します。
例:
- 配偶者に自宅を相続させたい
- 子どもたちに預貯金を均等に分けたい
- 特定の子に多めに残したい
- 内縁の配偶者に財産を残したい
この段階で内容があいまいでも問題ありません。
ただし、家族関係や財産の状況によっては注意が必要なケースもあります。
👉 実務では、ここで専門家に相談する方が多いです。
② 必要書類をそろえる
一般的に必要となる書類は以下のとおりです。
- 遺言者本人の印鑑証明書
- 本人確認書類(運転免許証など)
- 遺言者と相続人との続柄が分かる戸籍謄本
- 相続財産に関する資料
(登記簿謄本、固定資産評価証明書、通帳コピーなど) - 証人2名の情報(氏名・住所・生年月日)
※ 内容によって追加書類が必要になることもあります。
③ 公証役場へ事前相談・予約
いきなり公証役場へ行って、その場で作ることはできません。
必ず事前相談・予約が必要です。
多くの場合は、
- 電話
- 書面やメールでの事前やり取り
を経て、作成日が決まります。
④ 公証人との打ち合わせ
提出した資料をもとに、公証人が 法的に問題がないか を確認します。
- 表現が不明確な部分
- 無効になりやすい内容
- 相続トラブルになりやすい点
などは、この段階で修正されます。
👉 この調整があるため、公正証書遺言は安心なのです。
⑤ 公証役場で遺言書を作成(当日)
当日は、次の人が公証役場に集まります。
- 遺言者本人
- 公証人
- 証人2名
公証人が遺言内容を読み上げ、内容に間違いがなければ署名・押印します。
所要時間は 30分〜1時間程度 が一般的です。
⑥ 正本・謄本を受け取る
作成後、
- 原本:公証役場で保管
- 正本・謄本:本人が受け取る
という形になります。
このため、「遺言書が見つからない」「誰かが隠してしまった」といった心配がありません。
公正証書遺言の費用はどれくらい?
費用は、
- 遺言書の内容
- 財産の金額
によって異なりますが、数万円〜十数万円程度が目安です。
また、
- 証人への謝礼
- 専門家に依頼した場合の報酬
が別途かかることもあります。
まとめ|早めの準備が家族を守ります
公正証書遺言は、残された家族の負担を減らすための大切な準備です。
「まだ元気だから」「もう少し先でいい」と思っているうちに、作れなくなってしまうケースも少なくありません。
公正証書遺言は、内容や準備の仕方によって、安心にも不安の種にもなり得ます。
「この内容で大丈夫だろうか」「家族構成的に問題はないか」と感じたら、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
当事務所では、山形市、天童市を中心に、公正証書遺言の作成サポートを行っています。
・何から始めればいいか分からない
・公証役場とのやり取りが不安
・まずは話だけ聞いてみたい
という段階でも大丈夫です。どうぞお気軽にお問い合わせください。

