「遺言書は、まだ先の話」
「もう少し年を取ってからでいいのでは?」
遺言のご相談を受けていると、このようなお声をとても多く耳にします。
しかし実務上は、「もう少し早く準備しておけばよかった」というケースの方が圧倒的に多いのが現実です。
この記事では、遺言書はいつ作るべきなのか、そして なぜ“元気なうち”に準備することが大切なのか を、分かりやすく解説します。
「遺言書はいつでも作れる」は本当?
結論から言うと、遺言書はいつでも作れるわけではありません。
遺言書を作るためには、
- 自分の意思をはっきり示せること
- 内容を理解し、判断できること
つまり、判断能力がしっかりしていることが必要です。
年齢の問題ではなく、
- 認知症
- 脳梗塞などの後遺症
- 急な体調悪化
によって、「作りたくても作れない状態」になることがあります。
遺言書を作るべきタイミングはいつ?
① 家族構成や財産を整理できるとき
遺言書は、誰に・何を・どのように残すかを考える必要があります。
元気なうちであれば、
- 家族関係
- 財産の内容
- 自分の気持ち
を落ち着いて整理できます。
体調が悪くなってからでは、こうした作業自体が大きな負担になります。
② 「もしものとき」が少しでも頭に浮かんだとき
- 子どもに迷惑をかけたくない
- 家族が揉めないようにしたい
- この家は配偶者に残したい
こうした思いが浮かんだ時こそ、遺言書を考えるタイミングです。
「考え始めたとき」が、実は一番の作りどきでもあります。
③ 相続でもめそうな要素があるとき
次のような場合は、特に早めの準備をおすすめします。
- 子どもが複数いる
- 再婚している
- 内縁の配偶者がいる
- 特定の人に多く残したい
これらは、遺言書がないとトラブルになりやすいケースです。
元気なうちに遺言書を作る3つのメリット
メリット① 自分の意思をしっかり反映できる
体力・気力に余裕がある状態であれば、「本当はどうしたいのか」をじっくり考えることができます。
後悔のない内容を残せるのは、元気なうちだからこそです。
メリット② 家族と話し合う余裕がある
遺言書の内容によっては、事前に家族へ伝えておいた方がよい場合もあります。
元気なうちであれば、
- 誤解を防ぐ説明
- 家族の気持ちを聞く時間
を取ることができます。
メリット③ 作り直し・見直しができる
遺言書は、一度作ったら終わりではありません。
元気なうちに作っておけば、
- 家族構成の変化
- 財産の変化
- 気持ちの変化
に合わせて、何度でも見直すことができます。
「まだ早い」と思っている方へ
実際の現場では、
- 入院してから相談に来られたが間に合わなかった
- 判断能力の問題で遺言が作れなかった
というケースも少なくありません。
遺言書は、必要になってからでは遅いことがある書類です。
まとめ|遺言書は「元気なうち」がベストタイミング
遺言書を作る時期に、「早すぎる」ということはほとんどありません。
- 判断能力がしっかりしている
- 落ち着いて考えられる
- 家族と話し合える
この条件がそろっている“今”こそが、遺言書を作る最適なタイミングです。
遺言書について、
「今のうちに準備しておいた方がいいかもしれない」
「自分の場合はどうなるのか確認したい」
と感じた方は、専門家に一度相談してみることをおすすめします。
当事務所では、山形市・天童市を中心に、
遺言書の作成や見直しに関するご相談をお受けしています。
専門用語をできるだけ使わず、分かりやすくご説明いたします。

